飲食店が取り入れるべき集客方法とは?

「旨いものさえ出していれば客は来る」と昔気質の料理人は言いそうですが、
現代では適切な集客方法を見つけないと多くのお客さんに支持してもらえません。

そこで飲食店で効果が見込めそうな集客方法、
飲食店の集客方法を考える際のポイントなどを詳しく見ていきましょう。

飲食店の集客はターゲットを明確に

飲食店に限らず商品やサービスをアピールする際には、
ターゲットを明確にしておかないといけません。

飲食店の場合はまず第一にメインとなる客層がどこなのかです。

男性・女性、若年層・高齢者層、一人客・家族連れ、性別や年齢、家族構成によって
アプローチの仕方が変わってきます。

メインの客層が男性なのにインスタ映えを意識したり、
高齢者層相手にネットで積極的に情報発信をしても集客効果が薄いです。

まずメインとなる客層がどこにあるのかを考えて、
その客層にあったアプローチの仕方を考えなければいけないわけです。

ぼんやりしたターゲットではなく明確なペルソナ

メインとなる客層を設定したら、次はより具体的な「ペルソナ」を設定します。

例えばメインとなる客層が「若年層の女性」だとすると、
これだけではぼんやりしすぎていて適切な集客方法を見つけるのは難しいです。

若年層では幅が広すぎるので、
10代後半や20代前半、20代前半から半ばなどある程度年齢層を絞ります。

例えば20代前半女性をターゲットに設定すると、若年層の女性よりも客層の実体が
見えやすくなって効果的なアプローチ方法が見えてきます。

ただ20代前半女性でもまだぼんやりしすぎているので、
さらに絞ってペルソナを設定するのです。

ペルソナは簡単に言うと具体的な人物像を設定した架空の人物のことです。

例えば20代前半女性がターゲットだとすると、ペルソナは
 ・23歳女性
 ・都内のマンションで一人暮らし
 ・新卒1年目で食品関係のメーカーに勤務
 ・有名私立大学卒業
 ・高校までは地元で大学進学を機に上京
 ・大学時代に彼氏は居たが現在は彼氏ナシ
 ・趣味はスイーツの食べ歩き
 ・朝起きるのが苦手なのが悩み
などとなります。

架空ですが具体的な人物像を設定することで、
より具体的で効果的なアプローチ方法が見えてきやすくなるのです。

4つの層のどこにアプローチするか

飲食店で集客方法を考える際には
 ・非認知層
 ・潜在層
 ・顕在層
 ・顧客層
の4つの層のどこにアプローチするのかを明確にします。

「非認知層」はメニューやサービスはもちろんお店自体のことも知らない層で、
この層に対してはお店を知ってもらうところから始めないといけません。

「潜在層」は、お店について具体的には知らないけど、
同じジャンルのお店に興味を持っている層です。

こちらも非認知層と同じでお店を知ってもらうところからですが、
お店の存在さえ知ってもらえれば来店してもらえる可能性が高い層でもあります。

「顕在層」はお店のことを知っているけど来店したことがない層で、
多数の選択肢の中から自店を選んでもらうアプローチ方法が必要です。

「顧客層」はすでに来店したことがあるお客さんの層で、
顧客層に対してはリピートしてもらうためのアプローチをすることになります。

自店に対する関心の低い非認知層や潜在層に対しては、
まず自店に関心を持ってもらうアプローチをしなければいけません。

関心はあるけど来店したことがない顕在層に対しては、
来店の動機付けとなる具体的なメニューやサービスをアピールします。

顧客層に対しては、ポイントカードやメニューに載っていない裏メニューが注文できる
クーポンを配るなどリピートしてもらうための施策を考えるのです。

自店がお客さんを増やすためには、上記の4つのどの層にアプローチするのが
効果的かを考えて、その層にマッチしたアプローチ方法を考えましょう。

飲食店の集客方法

アプローチする層やペルソナが決まったら、
それらに対して効果的にアプローチできる集客方法を考えます。

簡単にできて非認知・潜在・顕在・顧客すべての層にアプローチできる方法として
「ビラ配り」や「ポスティング」があります。

アプローチできる範囲は限られるものの、ビラ配りやポスティングでは
チラシを確実に手に取ってもらえるので高確率で店名を認知してもらえるのです。

またチラシを見てお店に興味を持ったら数日以内に来店してもらえる可能性もあるので、
即効性もあります。

ホームページを作る

ネット全盛の現在においては、ホームページを作ることも効果的な集客方法となります。

実際に自分が飲食店を探す時には、
まずネットでどういった飲食店があるか検索しているはずです。

ホームページを見るとメニューやお店の場所、お店の雰囲気などが
ある程度分かるので、初めてでも来店のハードルが下がります。

来店して「思ってたようなお店じゃなかった」と落胆されることも少ないですから、
ホームページは作っておくのがベターです。

WordPressやWixなどのツールを使えば、
誰でも簡単に無料でホームページが作れます。
(WordPress:https://ja.wordpress.org/)
(Wix:https://ja.wix.com/)

比較的安価でホームページを作ってくれる制作会社もありますしフリーの
Webエンジニアも居るので、自分で作るのが難しい場合は作成を依頼しましょう。

バーチャルツアー

ホームページに「バーチャルツアー」のコンテンツを設けることで、
よりお店の雰囲気が伝わりやすくなります。

バーチャルツアーは店内を360度パノラマ撮影したもので、
ネット上で実際にお店の中を歩き回ることができるコンテンツです。
(https://soft-media.jp/service/virtualtour/)

静止画よりもお店の雰囲気が伝わりやすいので見ている人への訴求力が強く、
来店のハードルがより低くなります。
(バーチャルで体験することで一度行った気持ちになる)

バーチャルツアーによってお店の正確な情報が伝えられるので、
「思ったようなお店じゃなかった」といったことになる心配がありません。

SNSを利用する

最近はSNSで色んな情報を収集している人も多いので、
SNSでお店の情報を発信するのも効果的な集客方法となります。

コメントや「いいね」で見てくれた人の反応が分かりやすいですし、
何よりお店の情報を無料で発信できるのがSNSを利用する大きなメリットです。

大手焼肉チェーンの「牛角」は、
SNSを使って積極的にキャンペーンなどの情報を発信しており参考にしてみてください。
(https://twitter.com/gyukaku29)

SNSでお店の混雑具合の確認、予約などができるようにしておくと便利で、
見ている人の来店の動機付けとなります。

ただしSNSでの情報発信は「鮮度」が重要で、
頻繁に更新しないことには定期的に閲覧してもらえません。

集客に繋がる閲覧数を確保するには、
専任の担当者を置くなどして毎日のように更新することが必要です。

ビジュアルのInstagram、信頼のFacebook、リピーター向けのLINE

情報が発信できるSNSはいくつかありますが、
メニュー画像など視覚面に訴えるならビジュアルのInstagramがおすすめです。

X(旧Twitter)よりも画像を多く掲載できるので、
特にメニューが豊富、盛り付けに特徴のある飲食店にInstagramは適しています。

いわゆるインスタ映えで、
Instagramでの情報拡散から人気が沸騰した飲食店も少なくありません。

ターゲットが少し年配層の飲食店なら、信頼のFacebookを利用するのも良いでしょう。

FacebookはXやInstagramに比べると利用者は少ないですが、
実名での利用なのでXやInstagramよりも情報の正確性が高いです。

利用者の年齢層も高いので、
年配層に向けて信頼性の高い情報を発信するのにFacebookは適しています。

ある程度新規客が増えてリピーターを増やしたい場合には
LINEを使うのがおすすめです。

LINEに公式アカウントを作って来店客に友だち登録してもらい、
新しいメニューやキャンペーンなどの情報を発信するのです。

LINEで定期的に情報が提供されるとリピートの動機付けになりやすいですから、
リピーターを増やすならLINEを活用しましょう。

まとめ

飲食店で集客するには、ターゲットを明確にしてからそのターゲットに合った
集客方法を考えなければいけません。

闇雲に宣伝したところで効果的な集客には繋がらず、
労力とお金の無駄遣いとなってしまいます。

「誰に」対して「どういった情報を」発信したいのかが明確になれば、
必然的にアプローチ方法が決まってきます。