ライティングは5W2Hで伝わりやすくなることを例文付きで解説

Webサイトのテキストとして伝えたいことが漏れなく伝わる文章を書きたいなら、
「5W2H」を意識しましょう。

ではWebライティングにおける5W2Hとは何なのか、なぜ5W2Hを意識すると
伝わりやすい文章になるのかなどを例文を交えながら詳しく紹介します。

5W2Hはライティングにおけるフレームワークの1つ

「5W2H」はライティングにおけるフレームワークの1つで、
簡単に言うと「文章の書き方」のことを指しています。

もっと具体的に言うと
 ・いつ(When)
 ・どこで(Where)
 ・誰が(Who)
 ・何を(What)
 ・なぜ(Why)
 ・どのように(How)
 ・いくらで(How much)
という7つの要素で構成された文章の書き方のことで、
それぞれの単語の頭文字から5W2Hと言われるのです。

上記の7つの要素は情報を得る側にとって知りたいことなので、
5W2Hを意識することで「伝えたいことが漏れなく伝わる文章」になるわけです。

ちなみに7つ目は「How much」ではなく「How many」(いくつか)になることもあります。

Whenで「日時や期限」をハッキリさせる

5W2Hの1つ目は「When」ですが、Whenの要素を文章に加えることで
日時や期限をハッキリさせることができます。

例えばWebサイトにお得なキャンペーンを告知するテキストを掲載する際には
 ・キャンペーン開始日
 ・キャンペーン期間
 ・キャンペーン終了時期
の3つWhenを使います。

まず「キャンペーン開始は○月○日」で、
サイトを見た人が一目でいつからキャンペーンが始まるのかを分かるようにするのです。

「キャンペーン期間は○月○日から○月X日まで」とキャンペーン期間を明記することで、
期間限定のキャンペーンであることを明確にします。

「○月X日まで」と終了日時をハッキリさせておくことで、
サイトを見た人が「知らない内に終わっていた」となることを防げます。

キャンペーン告知以外でも、現在なのか、過去なのか、
未来なのか時間軸を明確にした方が文章の内容が頭に入りやすいです。

Whereで「場所」をハッキリさせる

2つ目の「Where」で、テキストに書かれていることがどこで起こったことなのか、
どこで行われるのかといった「場所」を明確にします。

先のキャンペーン告知の例で言うと、
 ・当サイトで
 ・専用キャンペーンサイトで
 ・全国の○○のお店で
などとキャンペーンが利用できる場所をテキスト内に含めます。

いくらお得なキャンペーンでもどこで行われているかが分からないと利用できないので、
「どこに行けば良いのか」を文章の中でハッキリさせるわけです。

キャンペーン告知以外でも、文章で書かれていることが「どこで」起こったことかを
明確した方が読む側は内容をイメージしやすくなります。

Whoで「主体や対象」をハッキリさせる

3つ目のWhoで、文章の主体や誰に対して発信しているのかという対象を
明確にします。

キャンペーン告知の場合であれば、キャンペーンを行うのは誰なのか、
キャンペーンが利用できるのは誰なのかをハッキリさせるわけです。

主体をハッキリさせることでキャンペーンの信用度が上がりますし、
対象をハッキリさせることで読む側がそれぞれ利用できるかを判断しやすくなります。

キャンペーン告知以外の場面でも「誰が」を明確にしておかないと、
読む側が文章の内容に興味を持ちにくくなってしまいます。

誰が誰に対して情報を発信しているかをハッキリさせると、
読む側に興味を持ってもらいやすくなるという効果もあるのです。

Whatで「何をする」のかをハッキリさせる

4つ目のWhatで、文章の書き手や読み手が「何をする」のかを明確にします。

キャンペーン告知のテキストであれば、
「キャンペーンを行います」ということ自体がWhatに当たります。

またキャンペーンを利用するにはどうすれば良いのかが
読み手側にとってのWhatとなるのです。

キャンペーン告知ではWhatが一番重要な要素であり、
これが明確でないと何を伝えたい文章なのか分からなくなってしまいます。

キャンペーン告知以外の場面でも、
書き手が何をするのか読み手に何をしてほしいのかを明確にすることが重要です。

Whyで「理由や目的」をハッキリさせる

5つ目のWhyで4つ目のWhatの理由や目的を明確にします。

キャンペーン告知の場合であれば
 ・決算
 ・在庫処分
 ・新規サービスの知名度アップ
 ・好評に感謝を示して
などキャンペーンを実施する理由や目的をハッキリさせるのです。

理由や目的もなくお得なキャンペーンが行われていると、
読み手に「何か怪しい」と思われてしまいます。

Whyで理由や目的を明確にすることで、
読み手にキャンペーンが行われることに対して疑念を抱かせないよにするわけです。

キャンペーン告知以外の場面でも、
理由や目的を明確にしておくと読み手や聞き手に納得してもらいやすくなります。

Howで「方法」をハッキリさせる

1つ目のHであるHowで具体的な方法や手段を明確にします。

キャンペーン告知のテキストであれば、「キャンペーン登録」や「特定の商品の購入、
サービスの利用」といったキャンペーンの参加方法をハッキリさせるのです。

方法や手段が分かると自分が何をすれば良いかも見えてくるので、
キャンペーン告知以外の画面でも実際の行動に移してもらいやすくなります。

How muchで「費用」をハッキリさせる

5W2Hの最後7つ目のHow muchでは費用を明確にします。

キャンペーン告知だと「○円以上購入」とか「○円以上購入のレシートを一口として」など
キャンペーン利用にはいくらぐらいかかるのかをハッキリさせるのです。

「先着100名」や「抽選で100名」といったように、
How manyでボリュームをハッキリさせることもあります。

費用やボリュームを明確することで、
そのキャンペーンがお得なのかどうかが読み手に伝わりやすくなります。

How muchとHow manyについては、
費用やボリュームの要素が無い文章では無理やり入れ込む必要はありません。

5W2Hを意識した例文

細かい説明よりも具体例を見た方が分かりやすいので、
5W2Hを意識した例文を紹介しておきます。

5W2Hを意識してキャンペーン告知を書いたものが以下の『』内のテキストです。

「2023年7月1日より当サイトでお得なキャンペーンが始まります。

今回わが社が自信を持って新たに発売する商品の魅力をより多くの方に
知っていただくためにキャンペーンを行います。

わが社のどの商品でも良いので実際に使って、Twitterで「#○○」を付けて感想を
ツイートしていだければキャンペーンへの応募完了です。

8月31日までにツイートしていただいた方の中から抽選で100名様に、
当サイトで使える1,000円分のクーポン券を差し上げます。』

「2023年7月1日より」と「8月31日まで」がWhenでキャンペーンの開始日と終了日、
実施期間が明確になっています。

「当サイトで」「Twitterで」がWhereに当たり、
「わが社」と「ツイートしていただいた方」がWhoです。

「キャンペーンを行います」が書き手のWhat、
「どの商品でも良いので実際に使って」が読み手のWhatとなります。

「商品の魅力をより多くの方に知っていただくため」がWhyで、
「「#○○を付けて感想をツイート」がHowです。

「抽選で100名様」がHow many、
「1,000円分のクーポン券」がHow muchとなっています。

かなり雑なテキストではありますが、
一応伝えたいことが漏れなく伝わる内容になっているのではないでしょうか。

ライティングで5W2Hを意識するメリット

5W2Hを意識してテキストを書くメリットとして「必要なポイントをムダなく簡潔に
伝えられること」が挙げられます。

Webサイトに限らず何かしら情報を調べる時には、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」
「なぜ」「どのように」「いくら、いくつ」という要素を知りたいはずです。

5W2Hを意識してテキストを作成することで、
読み手が知りたいであろう要素が全て網羅できます。

しかも5W2Hの7つの要素を繋げるだけでもある程度文章になりますから、
簡潔な文章で必要なことが全て伝えられるのです。

読み手の知りたいであろう要素が網羅できているので、
書き手と読み手の間の情報伝達で齟齬が生じにくくもなります。

説得力が増す

ライティングで5W2Hを意識するとテキストの内容に説得力が増します。

5W2Hは読み手が知りたい要素であり、
それが網羅されているテキストは読み手に取って「完璧に近いもの」に見えるのです。

ほぼ完璧な内容のテキストを書いた人に対して信用が置けるので、
テキストの内容がより説得力を持って読み手は受け取ってくれます。

一から説得力のある文章を書くことは簡単ではありませんが、
5W2Hを意識すればある程度説得力のある文章が比較的簡単に書けます。

5W2Hを意識したライティングにはデメリットも

ライティングで5W2Hを意識することにはメリットもありますがデメリットもあるのです。

5W2Hを意識したライティングの最も大きなデメリットとして
「最も重要な情報が分かりにくくなる」ことが挙げられます。

5W2Hだけを意識して書いたテキストでは、
7つの要素それぞれの比重がほぼ同じとなります。

要するに「何を一番に伝えたいのか」「最も重要なポイントは何か」が読み手に
分かりにくくなるわけです。

Webライティングでは5W2Hだけを意識するのではなく、「PREP法」や「SDS法」など
他のライティングに関するフレームワークを組み合わせることも重要です。

まとめ

5W2Hの7つの要素で構成することで、
説得力のあって伝えたいことが伝わりやすい文章を比較的簡単に書けます。

企画書作成やプレゼンなどビジネスでも5W2Hは有効ですから、
ぜひ5W2Hを意識したライティングを試してみてください。