トピッククラスターがSEO対策に有効ってどういうこと?

Web制作において「SEO対策」を行うことは当たり前ですが、
このところ1つ先を行くSEO対策として注目されているのが「トピッククラスター」です。

ではトピッククラスターとはどういったものかできるだけわかりやすく紹介するとともに、
トピッククラスターの効果なども詳しく見ていきましょう。

トピッククラスターはメイントピックとサブトピックの集合体

トピッククラスターは簡単に言うと、
Webサイト内のメイントピックとサブトピックの集合体のことです。

核となるメイントピックがあって、その下にサブトピックを配置して内部リンクで
相互にアクセスできるようにしたものがトピッククラスターです。

例えば、ブログサイトやコラムサイトで掲載している記事数が多くなると、
記事を時系列で並べているだけだと内部リンクが複雑になります。

どの記事とどの記事がリンクで繋がっていて、
どの記事とどの記事が繋がっていないのか管理するだけでも大変です。

関連性のある記事同士が繋がっていなかったり、
全く関連しない記事同士が繋がってしまったりといったことも起こってしまいます。

この状態ではユーザーとしても読みたい記事を探しにくいですし、
Googleなど検索エンジンでの検索結果順位も上がりにくいのです。

そこでいくつかメインとなる記事をピックアップして、メイン記事に関連した話題の記事を
サブとして配置して内部リンクで繋げるトピッククラスターを作ります。

トピッククラスターを作ることでサイト内が整理されて、
ユーザビリティが上がって検索結果順位も上がる可能性があるというわけです。

トピッククラスターの具体例

メイントピックだの内部リンクだのといった説明だけではかなりわかりにくいので、
具体例を挙げましょう。

例えば家電に関する記事を書いているブログサイトを作っているとします。

思いつくままに書いた記事を時系列で並べていると、生活家電・美容家電・
調理家電など色んな種類の家電に関する記事がバラバラになってしまいます。

そこで、まず生活家電・美容家電・調理家電について網羅的に書いてある記事を、
メイントピックとしてピックアップします。

次に、調理家電なら調理家電について書いた記事だけを
サブトピックとしてピックアップしてください。

例えば「おすすめの調理家電」がメイントピックだとすると、
 ・調理家電の選び方
 ・調理家電の使い方
 ・調理家電の価格相場
 ・調理家電メーカーごとの特徴
 ・電子レンジについてなど各調理家電について書いた記事
などの記事がサブトピックとなります。

メインである「おすすめの調理家電」のページにサブトピックとなる記事への
内部リンクを貼り付けます。

トップページからはメインの「おすすめの調理家電」へアクセスできるリンクを貼れば、
内容が関連する記事を1つにまとめられるのです。

メイントピックのページが「ピラー(柱)ページ」、サブトピックのページが
「クラスター(房)ページ」となって、トピッククラスターとなるわけです。

Webサイトにトピッククラスターを導入するメリット

Webサイトにトピッククラスターを導入するメリットとして、
「ユーザビリティの向上」が挙げられます。

例えばブログサイトで時系列に雑然と記事を並べているだけだと、
閲覧者は自分が読みたい記事を探すだけで時間がかかってしまいます。

いくつかリンクを踏んで欲しい情報にたどり着けないと、
サイトから離脱されてしまうだけでなく二度とサイトにアクセスしてもらえません。

しかしトピッククラスターを導入して記事を内容ごとに整理しておけば、
閲覧者は自分が読みたい記事を探しやすくなります。

内容が関連する記事が1つにまとめられているので、
読みたい記事に関連した記事も読んでもらえる可能性も出てきます。

閲覧者がサイトに滞在する時間が長くなることもSEO対策として有効です。

大手検索サイトGoogleも基本方針の中で、ユーザーの利便性を重要視しています。
(https://about.google/philosophy/?hl=jaの1・3・5)

ユーザビリティの向上が直接検索結果順位を押し上げることにはなりませんが、
間接的で小さくない効果は期待できます。

Webサイトの信用性が高まる

トピッククラスターの導入には、Webサイトの信用性を高める効果もあるのです。

Webサイトにトピッククラスターを導入することで、ユーザーの利便性が上がります。

利便性が上がると、そのユーザーは「このサイトは欲しい情報が見つけやすい」となって
知りたいことがあると頻繁にサイトにアクセスしてくれるようになります。

アクセス数が増えて多くの人が利用しているとなれば、Googleなどの検索エンジンも
「信用できるサイト」と見なしてくれて検索結果順位が上がるというわけです。

Webサイトの信用性を上げるには、
第一に信ぴょう性の高いコンテンツを揃えることが重要です。

しかし信ぴょう性の高いコンテンツを揃えても、
雑然と並べているだけではWebサイト全体の信用性を上がりません。

信ぴょう性の高いコンテンツをトピッククラスターで整理することで、
Webサイト全体の信用性が上がってコンテンツの信ぴょう性も高まるのです。

内容が関連するコンテンツの評価が上がりやすい

トピッククラスターを導入すると、Webサイト内の1つのコンテンツの評価が
上がることで関連する他のコンテンツの評価も上がりやすくなります。

メイントピックではよく検索されるワード、
いわゆるビッグワードがキーワードとなっています。

ビッグワードは検索数が多く、検索結果上位に表示されるのは
すでに評価がある程度固まっているWebサイトばかりです。

すでに評価が固まっているWebサイトに割って入るのは難しく、
メイントピックのビッグワードだけでは評価を高めにくいです。

サブトピックにはビッグワードとともに、それほど検索数の多くないミドルワードや
スモールワードがキーワードとして使われます。

ミドルワードやスモールワードの検索結果上位に並ぶWebサイトは流動的なので、
評価を高めやすいです。

例えば「おすすめの家電」のキーワードは「おすすめ 家電」というビッグワードで、
競合するサイトは山のようにあります。

しかし「おすすめ 家電」というビッグワードに、「価格相場」「特徴」「選び方」といった
ミドルワード・スモールワードを組み合わせると競合サイトが絞られるということです。

ミドルワード・スモールワードを使ったサブトピックの評価が上がると、
そのサブトピックとリンクで繋がっている他のサブトピックもアクセス数が増えます。

サブトピックのアクセス数が増えて評価が上がればメイントピックの評価も上がり、
最終的にWebサイト全体の評価も上がるのです。

情報の網羅性、権威性が高まる

トピッククラスターを導入することで、
Webサイトに掲載されている情報の網羅性や権威性が高まります。

ビッグワードの検索結果からたどり着いたメイントピックには、
総評的な大まかな情報して掲載されていません。

しかしメイントピックにリンク付けされたサブトピックには、
1つのことを深掘りした詳細な情報が掲載されています。

コンテンツが時系列で雑然と並んでいるだけでは、メイントピックとサブトピックは
完全な別コンテンツと見なされるので網羅性が低いと判断されてしまうのです。

トピッククラスターで内容ごとにコンテンツをまとめることで、メイントピックと
サブトピックを関連したものとGoogleなどの検索エンジンは見なしてくれます。

メイントピックで紹介しきれていないことがサブトピックで紹介されているので、
網羅性が高いと評価してもらえるということです。

網羅性が高まると「この事柄に関する専門的なサイト」と見なされて、
結果的に権威性も向上します。

ユーザーはその事柄について別で検索する必要が無くなるので、
網羅性を高めることはユーザビリティを高めることにも繋がるのです。

Googleは基本方針の中で「1つのことをとことん極める」ことを良しとしており、
ユーザーにより多くの情報を提供できることが望ましいとしています。

トピッククラスターを導入して網羅性・権威性を高めることで、
Webサイト全体の評価が高まって検索結果上位に表示されやすくなるわけです。

まとめ

トピッククラスターについての説明だけでは難しそうですが、
多少手間がかかるだけで決して難しいことではありません。

他のSEO対策と違って専門的な知識も必要ありませんから、
ぜひ導入を検討してみてください。

またトピッククラスターについては、
第一人者とも言われる「HubSpot」というサイトも参考になります。
(https://blog.hubspot.jp/website/pillar-cluster-model-transform-blog)